赤信号で立ち止まったら、そばに自転車がたくさん停まっていた。コンビニの駐輪場だと気づく。こんなところにいつの間に建ったんだっけ。
「いちごスイーツフェア開催中」ののぼりを見ていたら、甘い物が欲しくなった。我ながらチョロい客だと思う。
外はダウンコートを羽織りたくなるくらいだったのに、店内を歩くうちにうっすら汗が滲み始める。この時期の気温設定って難しいよなと思う。
いちごスイーツの棚は品薄で、ココアとミルクティーで迷った挙句、結局いちごミルクを買った。本当にチョロい客だ。
会計を済ませイートインスペースに座って、私はチラと隣を見る。少し遅れて、また見てるなと自分で思う。
ピンク色の紙パックにストローを差した。誰もいない隣が、そこに誰もいないことが、まだこんなにも落ち着かない。けれどそれを確かめると変に安心する自分もいる。
大きな窓越しにすごい速さで雲が流されていく。強い風の中にいる自分を思う。吹かれるままにちぎれて離れて、別の雲になる自分。
あんなに確かだと信じていたものがこんなにも脆かったんだってことだけを、私はひとりで知っていく。
『絆』
3/7/2026, 7:46:00 AM