小さい頃親と一緒に行ったお祭り。
僕はそこで見る花火がすごい好きで、でも嫌いだった。
空に花が咲いているみたいで綺麗だけれど、
その花が咲いたあとにキラキラと崩れ落ちて
夏が終わってしまうような気がしたから。
だから毎年少しでも長く感じたくて、
目に焼き付けたくて花火が終わっても空を眺めてた。
今年も家のベランダから遠くで
打ち上げられる花火を見る。
夏が終わる音がする。時の流れを感じて怖くなる。
けれどやっぱり綺麗だ。
夏が終わる気がして怖くてたまらないけれど
花火は残らないからこそいいんじゃないか。
キラキラと崩れ落ちるその様が、儚く思えるからこそ
僕は花火が好きなのだ。
残ってしまったらつまらないだろう?
形に残らないから怖くなる。
だけどそれがいいんじゃないか。
7/28/2024, 11:02:12 AM