sai

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「まだ知らない君」

僕だけのものだと
そう思っていたのに
他の誰かの影に
脅かされる日が来るなんて
誰が想像しただろう

古ぼけた写真の中で
僕を見つめて微笑む君
机から落ちた
フォトフレームは
ガラスごと粉々に砕け散った

遠くで耳鳴りがする
静まり返った世界の中で
淡々と過ぎゆく時間は
僕だけを置き去りにする

僕の存在が君にとって
鏡の裏側に映る
幻のように

僕の心から
君の存在が
消え去ってしまったことを
君はまだ知らない

1/30/2025, 12:57:01 PM