終わりが来るということは何かが始まることの裏返しでもある。
唯一始まりのない終わりがあるとすれば……それは死だろうか。
死であるにしろ、視点を変えれば始まりでもある。
彼とはもう二度とは会えない、彼のいない人生を歩んでいくということ。
死がなぜ辛いのか、まともに考えなくても分かるだろう。
会えないから辛い。
だが、もっと論理的に説明すると、彼と関わっていた時特有の「私」の性格が無くなることに対する悲しみがその死の悲しみの本質であるはずだ。
別れとは、実は他者との別れではなく多様にいる自己との別れなのである。
7/15/2024, 4:59:00 PM