しんせんなウロコ

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ココロオドル
.  (まだ途中です…orz随時更新します…!!!!)



 「ようこそ、ダンスパブ『ザ リバティスワン』へ」、丁寧なお辞儀とは裏腹にも、歌うような口振りでスタッフは告げる。
 週末の仕事疲れを吹き飛ばしてくれるほどの喧騒の地、社交の場を求めてフラッと立ち寄ったのは名前の知れた有名店というほどではないのだが、以前から電光が照る外看板と目を合わせては、それから足元に視線を戻して帰路を辿っていたのだ。そして今日ようやく都合がついて、自然と足を運んでいた。
 「ダンスパブとはいえ、酒の揃えもいいな。ソムリエまでいるのか」、気取らない適当な酒を1杯注文して、パブの音に身を委ねてクルクルと踊る人たちを観察する。(なんだ…?)壁にもたれかかって一人、別段グラスを持っているわけでもなく、ただゆっくりとパブの全体を眺めていた。混雑気味である店内で、彼女を目立たせるものはなにもないはずなのに、どうも、目を奪われた。身を包んでいるワンピースだって、装飾も控えめだし__いやそれは、とても…本当に美人ではあるが、それを別として不思議な吸引力が彼女には、あった。強いていえば…背筋?__ああ、そう……ピンと伸びた背筋か…「失礼。隣にいても?」「ええ、どうぞ」そっと壁にもたれて、彼女と同じようにする。
 「常連なの?」「初めてだよ。なんとなく、酒が飲みたかったんだ」「そうなんだ?てっきり、踊りたいのかなって」「ハハ…君とならいいな、ただ、週末って人が多いね。ここじゃ賑わっていて踊りにくいよね」

10/10/2024, 8:53:11 AM