LaLaLa GoodBye
日曜日の夜。月曜日の憂鬱を吹き飛ばすために、恋人の家に遊びに来た。でも泊まるつもりは無い。なぜなら明日は月曜日だからだ。この家からだと、俺の会社に行くには2時間半ほどかかる。つまりほぼ始発電車に乗らなければいけない。そんなの無理に決まってる。
「だから!!俺だって泊まれるなら泊まりたいけど無理なの!!」
「いやだぁ!帰んないでよぉ〜お願いだからぁ!」
困ったことに、愛しい恋人は酔いつぶれている。
くっそかわいいことこの上ないが、帰らなければならない。だって明日は仕事だから!!
「私と仕事どっちが大事なの?!?!」
「どっちもに決まってるだろうが!」
「むっ……そーゆーところすきぃ……」
そう、どっちも大事なのだ。だから恋人の手を振り払って帰ることなんか俺にはできない……。
……あれ、彼女の会社って俺の近くじゃね?
「……よし、わかった。俺の家に泊まろう。そしたら朝まで一緒にいれるぞ、つぼ……み…………」
…………寝てる。寝息を立てて。俺の裾を掴みつつ、ソファの上に寝っ転がっている。
……さすがに寝てる人を勝手に家に連れていくのはダメだよな、起こすのも申し訳ないし。
――こうして俺は自分の家に帰ることを諦めた。
仕方ないので始発電車と乗り換えを調べよう。
えーっと、明日の日付は10月13日月曜日……あれ?
”月”の字が赤いな…………、もしかして。
明日祝日じゃねえか!!
――――――なんにも気にせずに寝よ。
10/13/2025, 3:33:40 PM