27(ツナ)

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「物語の始まり」

ピッピッ、ピッ、ピ──────。

これで『僕の人生』という物語は終わった。

それからかなりの時間が経過して。
意識を取り戻すと真っ暗闇にいた。
辺りにはドクンドクンと心臓の音だけが聞こえる。
すると真っ暗闇から急に明るい空間に出た。
あまりにも眩しくて声をあげた。

「オギャア、オギャア!オギャア!」

「母子ともに健康です。お母さん、おめでとうございます!元気な女の子ですよ!」
「生まれてきてくれて…ありがとう。」

これから『私の人生』という物語が始まった。

4/18/2025, 11:08:51 AM