XXXX年X月16日
嫌な夢を見た。真っ暗な場所に一人佇んでいる夢だ。波が水を運んで足首まで水に浸かっていた。灯り一つもない夜の海にいるようだった。そこにあの音がーーガラガラと骨のぶつかる音が聞こえてくる。背後から聞こえた音は横を通過し、やがて四方をぐるりと囲う。姿は見えない鯨骨の化物が私を中心に据え弧を描いて回っている。音は獲物を逃さぬように段々と距離を狭め、そして。
そこで目が覚めた。
気付けば朝になっていた。
あの化物の夢を見たのは、眠る直前まで映像の確認をしていたからだろうか。叶うならもう見たくはない。
8/15/2024, 10:49:25 PM