モノクロな世界に、君の声が色づいた。
何をやっても退屈で、つまらなくて、モノクロな世界に色なんてなかった。
世界も、匂いも、音も、全てがモノクロで味がない。
それでも、君が僕に話しかけるその声だけは、言葉で表しきれないほど鮮やかで、鮮明で、キレイだった。
僕のモノクロな世界は君によって色づいた。
もっと、君の色が欲しくて、もっと、君に喋って欲しくて、それでも君は僕とはあまり喋らない。
気まぐれで話しかけてはどこかへ行ってしまう。
ねぇ、僕だけに声を聞かせてよ。僕の世界に色をつけてよ。だから、僕だけのモノになってよ。
気づけば黒、白、灰色。全てのモノクロが君の赤い声に染まっていった。
9/29/2025, 11:15:42 AM