通り雨に濡れる窓から動く景色を眺めていた。
彼は私が必死に取ってきたUSBをパソコンに繋ぎ、
何かを調べていた。
「頭、ぼーと…する…」
彼は私の頭を撫で
[お疲れ、ありがとう。]
と言った。
海の上を走る電車の中から雨上がりを見た。
右に雲が流れてゆき、
空を切り開いたように光が差し込む。
「天使の梯子…」
[ん?あぁ、薄明光線だな]
「うん、私…お迎えかも」
[?!、お前に死なれたら困るぞ、]
「…そ?」
その後の記憶は危ういが彼が
『おやすみ、猫未』
と、呟いたのを頭の隅で聞いた。
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9/27/2024, 10:53:22 AM