そっと
言いたいことは山程あった。頭の中を整理して、相手にできる限り伝わる言葉を選んで今まで感じていた?の件をつらつらと書き綴る。
読み返してみた。プライドの高い彼女なら、猛反撃に出るであろう文にまとまっていた。
これで縁が切れるならそれでも良いと思っていた。
そんな関係なら、最初から無かったことにするに限る。
私としては、彼女からの謝罪の言葉だけが欲しかった。
でもそんな理想的な返事は返ってこないだろう。
何しろ彼女は自分の時間だけが尊い人種なのだから…。
思いの丈を書きき終えて、そっとペンを置いた。
後はポストに投函するのみ。
楽しかった思い出だけを残して、後は全て忘れたいと思う。
もう、そっとしておいて欲しい。
絶縁状は静かに机の上に置かれた。彼女にさようならと言いながら…。
1/15/2025, 7:46:03 AM