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星を追いかけて

星というのは生まれた頃からあると思う。

ボクが生まれた時、星はどんな輝きをしてたのだろう。
家族や友達、仲間が生まれた時にも星は輝いていたのだろう。

それはそうとして、星って美味しそうだと思う。
星を見る度にボクはお腹が空く、たまにだけど。

ご飯の上に乗せても美味しそうだし、
そういうお菓子もデザートもありそうだ。

なんなら今の季節的に、
かき氷とかにかけたら美味しそうではある。
ひんやり冬のように透明な冷たい氷に、
甘い好きな色のシロップの上にキラキラ虹色に輝く小さな星。

その星が乗ったかき氷の味を想像するなら、
きっと口の中で星たちがシロップの色に合わせた、
色とりどりの甘い音楽で踊るようにぱちぱち足音を鳴らして、
星たちは楽しそうに不思議な味がするのだろう。

ボクはそれを口にすれば、
きっと星はボクの後を追いかけるように、いろんな味のする流れ星は、甘いシロップと共に奏でる味は忘れないだろう。

このかき氷はきっと巷で大人気となり、
気づけば夏の定番メニューになっているのかもしれない。

なんて、かき氷すら作ったことの無いボクがそう思う。
そもそも最近はかき氷なんて食べたか?
一年以上は食べてないかもしれない。

でも想像したら美味しそうだったもの、仕方がない。

そんなボクは星を眺めるのが好きだ。
特に冬の夜は遅くまで歩き、
その中で見る星空が好きだった。

まるで地球の周りを巡り、
星たちはボクたちを追いかけるように輝く。

それがとにかく綺麗で、美しかった。

だからかき氷に乗せたら美味しそうでは?
…なんて思ったのかもしれない。

流石にそれはボクだけだろうが、
星の輝きはいつまでも変わらない。

星たちはいつまでもボクたちを追いかける。
その輝きを失うこともなく。
星たちはいつまでもボクたちを見ている。
その輝きを失うことがなく。
星たちはいつまでもボクたちを魅了する。
星達は輝きを失わずに、永遠に。

その星たちと踊ってしまうような夜。
その星たちが踊ってしまうようなかき氷を想像しながら、

星を追いかけて、ボクは夜を歩いていた。

7/21/2025, 12:48:38 PM