雨音が聞こえて目を覚ました。 私はベットに寝転んだままカーテンの隙間から雨雲を見ていた。窓に落ちる雨粒がゆっくりと流れていく。 雨のせいか、夢の中でとても懐かしい友人が出てきた。今はもう話すこともできなくなってしまったから、夢の中で久しく話せて嬉しかった。夢だとしても嬉しかった。 雨音、追憶、誰よりも優しかった友人―。やさしい雨音の中。 見送った君はとてもきれいな笑顔を浮かべ、手を振っていた姿を雨が濡らし、滲ませていった。
5/25/2025, 1:02:46 PM