狐コンコン(フィクション小説)

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5:本気の恋 13


私のこの気持ちは本物なのよ
恋愛なんてくだらないと言われようが、本物の定義を問われようが、この気持ちはどうしようもなく本物だと思えるの

あなたが目に入るたび色が増える
あなたの声が耳に入るたび音色が増える
あなたの香りが鼻に入るたび感覚が鋭くなっていく

あなたは炎を散らす花火
あなたは私を貫く閃光
あなたはどこまでも飛ぶ紙飛行機
あなたは人を酔わせるアルコール
あなたは人を動かす風
あなたは誰にも動かされない山

この気持ちに実をつけたいわけじゃないの
あなたの唯一になりたいわけでもないの

私の見えないところで、私の知らないところで、光の影になるところで

あなたは馬鹿みたいに笑って、幸せそうに生きていればいいの

9/13/2024, 4:12:28 AM