わたしの家からは、遠くにあるイルミネーションの名所の明かりがよく見える。
「近くで見たら壮観だろうに、遠くから見るとただの光の塊だ」
光の集合体になぜあんなにも人は集まるのだろう。
あいにく出会にも恵まれず、友人と行く約束をしたこともないので行ったことがなく、その良さがわからない。
家から見える光を見て思うのは、煌びやかだということだけ。シンデレラの義姉達の視点から見た「シンデレラ」を読んでいるような、そんな気分。
今この瞬間も、それはそれは幸せなカップルや青春を謳歌する学生がいると思うと、部屋にこもって、遠くの光を眺めている自分の存在がなんだか可哀想な存在に思えてしまう。
光とはいつの時代も妬ましいものだな。
12/14/2023, 1:23:36 PM