【誰もがみんな】
「僕もだよ」
その一言に頭をぶん殴られた心地がした。
だって、全然そういうふうに見えなかったから。
私が君に話した悲しみは、誰にも共感されない類のものだと思い込んでいたから。
何もよりも、見えない悲しみは最初からないものだと思い込んでいた自分に、衝撃を受けたから。
見れば、頷いた君の瞳は涙で潤んでいた。
私達は、涙に濡れた瞳で見つめ合っていた。
悲しみを抱えて生きているのは、君も一緒だった。
私は独りじゃなかった。
きっと、誰もがみんな、何らかの悲しみを胸に戦っているんだろう。
君の瞳を見て、そう思った。
2/10/2026, 1:15:26 PM