まにこ

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思えば私の人生は謝罪の連続だった。
なるべくひっそりと息を殺して生きているのだけれども、何かと迷惑をかけてしまっていたようで。
そこに佇んでいるだけで嫌がられていた。
ある種のいじめのようなものだった気もする。
叫ばれ罵られ、ついにこの日が来た。
ここに入ればもう二度と外の空気を胸いっぱいに吸い込むことは出来無いと先祖代々言い伝えられてきた。
でも、案外それはそれで良かったのかもしれない。
短かった私の人生、最後は憧れのマイホームでその時を待とう。
ありがとう、ごめんね。
私は黒い羽を羽ばたかせて、紙でできた我が家へと入室した。

12/8/2024, 11:04:52 PM