黄身

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貴方さまへのすべてをここに、貴方ただ一人のために記します。愚かなわたしを、貴方さまの愛が赦してくださることを祈っております。
貴方から頂いた夢のひとかけら(7E-2762)、今は毒殺木馬館の地下4.75階5A号室にたいせつに仕舞っております。
また、後世まで受け継ぐようにとお預かりした白昼夢黒曜石は、伽藍島の風雷半島を貴方の鼻先としたときの、首に宿ったホクロの位置に。
貴方さまが私どもへ与えてくださった夢や、祈りや愛や目や言葉や、そのほかすべてに感謝しております。私どもの矮小な魂では受け取りきれないほどのおおきなエネルギーを、ちいさな一人間に惜しみなく注いでくださったこと、忘れは致しません。貴方さまのいらっしゃらない伽藍は信じ難いほどつめたく、さみしく、一層暗く沈み、貴方さまの還りを待っています。我々は、一同心より貴方さまの復活を心よりお待ちしております。貴方さまのおそばには、いつでも私どもの魂が居りますことをお忘れなきよう。
それでは、87年5ヶ月と3日9時間31分9秒後の貴方さまへ、誰よりおおきな愛と、信仰を込めて。


No.16【わたしの日記帳】


※全て架空

8/26/2024, 2:59:15 PM