もう二度とあなたをなくせないから
僕たちの関係は少し変だった
「ねぇ もう一度だけ」を何回も言う貴方を拒むことなく受け入れた
1番近くにいたのに僕は貴方に愛を伝えることなどなかった
けど、僕は確かに貴方に恋をしていた
湿ってるシーツの上でコーヒーを乾杯している僕たちはどうにもならないことは分かっている
貴方が「もう一度」と言う度に僕は笑っていてほしかったから
その通りに恋人ごっこをしてきた
それが余計だと気付いたのは坂道の途中だった
それでも貴方を忘れることはなかった
忘れていいのはいつからなのか、忘れたい気持ちはいつまで続くのかずっと考えていた
何回も「もう辞めよう」と伝えようと思っていても貴方を前にすると「今日はいい天気だね」「あの映画観た?」と無駄な話に頼ってしまう
それはきっとこの関係の罪を隠すためだ
僕のことを忘れていいのは貴方だけなのにきっと忘れるのは僕だけなんだ
「ねぇもう一度だけ」という言葉に「もう無しにしよう?」という運命を取る
僕はまだ愛を伝え損ねているがまた貴方とした恋をしたい
貴方の裸や撫で肩やキスや乾かない髪
もう一度貴方と居られるのなら今よりももっとちゃんと愛を伝えるだろう
僕はもう二度と貴方を失いたくないから
無駄な言葉を棄てると同時に少しずつ貴方を諦めあまりにも脆い今日を手放す
ただいま、そして今までの過去にさよなら
たった今、さよならをする
恋人ごっこ/マカロニえんぴつ
3/24/2025, 11:02:29 AM