明太子

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それでもあの夏の匂いは
胸の奥をくすぶっている。
蝉の声
湿ったアスファルト
蚊取り線香の残り香
大人を横目に
終わらない暑さに身を覆われて
小さな体は畳に転がる

戻らない時間と消えない記憶
いつかは忘れてしまうのだろうか
巡り巡る季節の裏で
未だ少しだけ思い出す


永遠なんて、ないけれど

9/28/2025, 3:32:11 PM