たーくん。

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ギラギラの太陽を浴びて、まるで砂漠のような砂浜。
波はそんなことお構いなく、砂浜を来たり引いたりを繰り返している。
海へ来れば涼しい気分になると思ったけど、どうしても暑いが勝ってしまう。
目を瞑り、波音に耳を澄ます。
心地良くて、心が落ち着く。
だいぶ癒されて──。
ブン!ブン!ブウウウン!ブウウウン!
……なんだこのやかましい音は。
目を開けると、水上バイクが水しぶきを上げながら海の上を走っていた。
すごいスピードで、ぴょんぴょん跳ねている。
まるで草原を駆け回るうさぎだ。
折角の波音が台無しになり、水上バイクのエンジン音しか聞こえない。
壮大にひっくり返って恥をかけばいいのに。
願いが届いたのか、水上バイクは転倒し、乗っていた人は必死にバイクを掴んで再び乗ろうとしている。
調子に乗って走ってるからそうなるんだ。ざまぁみろ。
気分がスカッとしたので、回れ右をし、帰路に着いた。

7/5/2025, 11:12:41 PM