―日常―
人はみんな、日常の中に
“何か”を求めながら生きている
目には見えない何か
それは人それぞれだ
例えば愛や幸、或いは保証、若しくは本音
承認、生き甲斐、自分自身をも見出したく
日常に求めながら生きる
誰の目にも見えないものだから
本当はすぐ近くに在ることにも気づかず
自ら生み出すものだとも気づかず
ただ飢えて、空気にだけ縋りついている
ほろりほろりと、自分でも気づかないうちに
たくさんの“何か”を失いながら
そして何れはみんな、
何を求めていたのかすら分からずに
知らない“何か”が欠けたまま
その“何か”にさえも気づかずに
欠けていることすら分からずに
ただふわふわと漂っている
心臓も脳も何もないのに、
あたかも持ち合わせているように魅せる、
海月のように
6/22/2023, 1:57:10 PM