『君と出逢って、』その出逢いこそが、僕の人生における、最大の幸運だったのだ。
だから僕には、どんな「アタリ」だって、もう巡ってくるはずなどなく──。
「……僕が買っても絶対に当たらないけど、いい?」
「えー? そんなの、買ってみなきゃわかんないじゃない、夢見るのは一緒のほうが、楽しいんだからさ、ねっ?」
人気の売り場に並んで購入した宝くじは、やっぱりハズレ。
いつか、君の買ったほうにアタリが出ないように──いや、出たっていいんだけど──僕は日々、君より少しだけ頑張らないとな、と思う次第。
「当たってたら、どうしたかった?」
「うーんとね。とりあえず今日の夜ごはんは、焼肉屋さんだったと思う」
「ハハッ。それくらいなら僕が、宝くじなんかに頼らなくても、叶えてあげられそうなんだけど?」
「ほんと? じゃあ、着替えてくるねー!」
出来るなら、君が僕を選択したことはアタリだった、そう思われたい──君には内緒だけど、ね。
5/6/2026, 9:40:32 AM