お題 : 真昼の夢
とんでもなく最悪な夢を見たよ。
簡単なことだけど、君が死ぬってだけの夢。
君にはとんでもなく苦労をかけているのに。
ただ、ただの私の判断でとんでもないトラウマを植え付けているっていうのに。
ごめんね。でも、君が好きだから「もう忘れて」なんて言いたくないんだ。本当はもっと普通の人生歩みたかったよね。なんで、なんでこの体は。
ただ、「同じものが好きだから」って理由で、関係も違うのに仲良くなって、一緒に歩いてたあの時。
どうやら、お姉ちゃんの刃先の鋭いシャーペンを使って道路で遊んでいた子供が、危なく見えたからって飛び込んで。そのシャーペンが目に刺さって、通りかかった車に足を轢かれて。
今、私は病院の天井を見ることしかできない。足も目も失うことはなかったけど、動けないし見れない。落ち着いて動けばよかったのにね。
…………あの時の君の顔、鮮明に覚えてる。
目を覚ましたら病室で、思うように目が見えなくて、ピントが合わなかった。けど、分かった。今まで見たことないぐらい、目に涙を溜めて、悲しい顔をしている君がそこにいたってこと。
日差しが強くて、晴天で。足の感覚も、片目の機能も分からず寝ている体に、暑さと汗だけの感覚があった。
そんな真昼の出来事に、同じぐらい辛い夢を見て、まだ片目が痛いのに情けなく泣いてしまっている。
ごめんね。本当にごめん。
夢の中でも最期に「無事で良かった」なんて言わせて。
私は、まだ貴方みたいに大人になれそうにないよ。
7/16/2025, 3:57:23 PM