歌
女神様みたいな姿で舞台に立ちたい。やわらかくて優雅な雰囲気をまとってきらきら歌うの。
そんな夢を目指しているうちに、心は潰れていった。
食べるのが怖くなり、でも食べたくて、吐くようになった。そのせいでいつも胃が気持ち悪くて、歌うなんてできっこなかった。
ある日、自分の歌に無性にムカついてどんな動物にも負けないくらい叫んだ。つもりにつもった身体への負担が限界だったのだろう。口から血がでてきた。
こんなはずじゃなかった。上手くやっていたのに。
何度も思った。でも気づいた。絶対に無理な夢だったんだと。
だって猫なんだから
5/24/2025, 12:44:42 PM