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「例えばさ、ここに花を植えたとしてさ」

「うん」

「芽を出して咲けたとして、でもそれって1年もせずに枯れちゃうわけじゃん」

「そうだね」

「わたしはそれが寂しいなぁって思うのよ」

「まぁ、全く同じ花はもう咲かないもんね」

「それでね、1000年経ってもその花が枯れずに咲いていて、君とも一緒にいられたら良いのになんて思って」

「んー、ずっとあなたといられるならそれも良いかも」

「だけど1000年先の今日になったらきっとまた同じことを言っちゃうよ」

「むしろあなたがそんなに私と一緒にいたいと思ってくれて嬉しいけどね」

「…そっか」

「そうだよ。…でも、もう暗くなるし、そろそろ帰ろっか」

「……うん」

「大丈夫だよ。1000年先は隣にいられなくても、明日はいられるから」

「…うん。また、明日」

「ん、また明日ね」



(1000年先も)


1000年先‪も、なんて、現実的じゃないよ。
代わりに明日を約束し続けて、結局は同じ願いだって気付かないまま正当化していよう。

2/4/2024, 1:57:29 AM