逆さま No.3
覗き込んだ川に映る私は
夕日に照らされて輝いていたから、思ったんだ
このワタシなら
優しくって、可愛くって、
誰にでも愛されて。
妹も親も大切に思っていて
友達もいっぱいいて
…もし、私もちょっと生まれる時間や場所が
ちがったなら。
ここに映るワタシみたいに
輝く人生だって、あったのかな。
川に映るワタシに「ばいばいっ」っていって、
ワタシを追って飛び込んだ。
冷たくて痛かった。
水の中には、もうワタシがいなかった
さっきまで、手で掴めそうなところで
ほほえんでいたのに
12/6/2023, 12:23:00 PM