星が溢れる
君の瞳から星が溢れ出た
右目からはデネブ
左目からはアルタイル
君にもうひとつ目があったなら、そこから出てくる星が一番輝いて見えただろうに
君がその形で生まれてきたことがひどく悔やまれる
君は宇宙だ
君の体内には無数の星が輝いて、輝いて、そしてそれらはやがて溢れて消えてなくなってしまう
僕は銀河だ
僕は溢れて落ちてしまいそうなそれが消えないように必死にかき集める
僕は君のほんの一部でしかない
だが君はその僕がいないと輝きを失ってしまうのだ
そんな君がたまらなく愛おしい
ついに君の頬に到達した星々たちはやがて軌道を変えて僕の指にやってきた
君と僕の何億年もの輝きが今も衰えず、熱い
3/16/2024, 12:22:11 AM