作品No.93【2024/07/02 テーマ:日差し】
※半角丸括弧内はルビです。
焼けるような、というか、文字通り焼けそうな、太陽光線が痛い。皮膚が焼け焦がされるようだ。いや、比喩ではなく、本当にそうなっていることだろう。私の髪の長さ的に無防備となった頸(うなじ)はきっと、日に焼けてしまっているに違いない。
梅雨明けした途端、いきなりの夏本番となって、早数週間。連日三十度超えの気温に、身体は追いついていない。気温もそうだが、日差しも強過ぎる。七月初頭——どころか、六月末——からこの調子では、この島の長い夏を乗り切れる気がしない。生まれたときから、この島にいるというのに情けない話だ。
暑く痛い日差しが恨めしい。
浮き出て流れる汗が憎たらしい。
この島は故郷だし、だいすきな地だけれど。
この島の長い長い夏の季節は、どうにもすきになれそうにない。
7/2/2024, 2:08:08 PM