星屑

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夢を見た。暗く冷たい床を裸足で歩く。周りには誰もいなくて、私だけが取り残されてしまったみたい。進んでも出口が見えることがなく、自分が自分でなくなっていく感じがしてとても恐ろしくなった。
どれだけ歩いたのか、段々と足の感覚がなくなってきた。もういっそ諦めてしまおうか、そう思った先に、3つの別れ道が現れた。
先に進むのが怖い、でも早くここから抜け出したい。
チカチカと目の前が光った。続いて彼の声が聞こえる。「おいで」と間違いなく彼の声だった。私は迷わず彼の声の聞こえるトンネルに進んだ。
目を開けると、心配そうな表情をした彼がいた。
「ただいま」と私が言うと。少し戸惑いながら優しく「おかえり」と返してくれた。私が選んだ道が正しいのかは分からない。でも、この道を選んで良かったと心から思った。

7/4/2024, 5:39:22 AM