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お題:三日月


 夜更けに二人でコンビニへ買い出しに出かけた帰り道。空には綺麗な三日月が浮かんでいた。
 道中、ほとんど会話はなかったが、それは固苦しい沈黙ではなかった。無理に沈黙を破る必要を感じなかった。同じ空間を共有していることが心地よい。今まで、誰ともこんな気持ちになったことはなかった。猪野は不思議な男だ。

1/9/2024, 10:41:04 AM