→短編・寝ぼけ眼の微考察
夏の夜明けは、何処となくボヤケている。すべてが湿度という薄い布地を通すからかもしれない。
その点、冬の夜明けには、そういった遮蔽物はない。断罪的な純水を含んだ空気が、余計なものをすべてそぎ落としてしまう。
未明と早朝の淡い、ベッドの中でそんなことを考えて、極に振れない春と秋の夜明けが好きだと、シーツを手繰り寄せた。
静かな部屋にシーツの布擦れの音が妙に大きく響いたように感じた。
テーマ; 静かな夜明け
2/6/2025, 1:39:54 PM
→短編・寝ぼけ眼の微考察
夏の夜明けは、何処となくボヤケている。すべてが湿度という薄い布地を通すからかもしれない。
その点、冬の夜明けには、そういった遮蔽物はない。断罪的な純水を含んだ空気が、余計なものをすべてそぎ落としてしまう。
未明と早朝の淡い、ベッドの中でそんなことを考えて、極に振れない春と秋の夜明けが好きだと、シーツを手繰り寄せた。
静かな部屋にシーツの布擦れの音が妙に大きく響いたように感じた。
テーマ; 静かな夜明け
2/6/2025, 1:39:54 PM