雷 斗

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病室から見える景色を縁取るように、窓があり、そこに、彼女がいる、

まるで、絵画のような


桜の木と散っていく花弁、今にも消えてしまいそうな君の笑顔。

その全てが、合わさると凄く綺麗で…思わず写真を撮ってしまう。

そうすると君は

『なぁに?何を撮ったの?笑』と笑い聞いてくる

「君の笑顔だよ」と僕は答える


そうすると彼女は恥ずかしいなぁ、と照れながら笑う。

頬を紅色に染め…まるで、病気じゃなく、すごく元気そうな顔色にする。

それでも、君の笑顔腕は、持ったら、折れてしまいそうな…お世辞にも、いい体とは言えない体。


今にも消えてしまいそうで、でも、君には笑っていて欲しいから、それを悟られないように、今日も綺麗だよと言う。






彼女の遺影はその絵画の様な写真にした





数日前、彼女は、静かに息を引き取った。



最後の言葉は。


『この部屋から貴方がこの病室に走って入ってくるのを、毎日見てたわ…笑 愛してる』


と。

8/2/2023, 10:13:20 AM