旅の途中
世界線はt72「⚠世界線というのは気にせず読んでください」
私は人殺しです。
処刑されるはずだった所を兄に助けて貰いました。
兄は私の手を繋いで色んなところに行きます。
活気溢れる砂漠の村、静かだけど優しい人いっぱいの漁村、栄えているがどこか皆忙しそうな都市、悪い王様が圧政をしく辺境の国、色んな所に行きました。けれど兄がどこかで止まることはありません。
今日は果物がいっぱい生えている森で野宿です。
兄は私を抱きしめて、葉っぱで作ったベットに横になります。私が寝れるように背中をトントンと叩いてくれます。私が眠っても兄は眠らないのに。
結局私は寝てしまいます。そしていつもの夢を見ます。
真っ白な博士に変な薬を打ち込まれる
理性が効かない
私の手には銃
私の目の前には親子が
私の目の前には肉塊になったモノが
私の目の前には肉塊達が
私の目の前には同じ様に兵器にされた男の子が
私の目の前には左腕を無くした男の子が
私の首はぱっくりと血が流れる
意識を失う
処刑、処刑、処刑、処刑、
私は処刑さ
そこで目が覚める。兄は私の頭を撫でながら大丈夫だと言ってくれる。私がいつもの様に夢を見て泣いてたからだろう。目がとてもあつい。
もう夜明けだ。兄とまた手を繋いで旅をする。
この旅に終わりはあるのかまだ分からないが、けれどこの旅はまだ途中だ。まだまだこの世界は広いのだ。
けれど思うのは兄の手を離せば、兄だけは……
いや、全てが遅い。
「なあ!知ってるか?戦争罪人誘拐事件の話」
「おっ、知ってるぜ。確か処刑される筈だった、罪人を血塗れの男が連れ去ったって話だろ?周りにいた処刑人や関係者達はその男に全員殺されたって噂だぜ」
「きっと恐ろしくて、傲慢なやつなんだろうな。罪人を助けるなんて」
「違いねぇ」
1/31/2025, 12:09:05 PM