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恋という言葉の意味を知ったのは、その瞳を通して揺れ動く白のリボンを羨ましいと思ってしまったから。
その白色は確かにいつも私の隣にあった。
普段はボーイッシュでその髪を快適のために纏めていただけの後頭部は、いつのまにか白に侵されていた。
彼と私とあの子、彼はこの3人のグループが楽しいと言った。
彼女もずっと3人でいたいと言った。
苦だったのは私だけ。
貴方が好きだと言ったから綺麗に伸ばした黒髪、馬鹿みたい。
貴方が好きなのは黒髪じゃなくて黒に映える白だったのに。
1人俯く私の黒髪とは反対に、大好きな声に導かれ踊る白色を捉えた。

9/7/2024, 4:29:10 PM