六月の帰路

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形を保つことのできない物体 舂く事を願って
樹木が生えている庭園で、私はただ一人
日が指しているのかも分からないまま
水を落とし、手押しポンプから
ぽたぽたと垂れてくるまま
手をぎゅっとして ありもしない思い出を甦らせていた

夜の庭園は静かに眠っているように居た
風の声が聞こえた 私は一人ではないのだ。

物語の家を想像している
コロニアル様式の家。
ベランダで私は優雅に朝食をとっている
そしてそのまま、グリーン山脈の湖に浮いている落ち葉を見て、私は本を読むのだ。

茶色とか、白とか、様々なお城をみて周る
煙突に憧れるままに 私はサンタに恋をする

雪の降る十二月 私は雪を待つ事もなく
その庭園でそぼそぼとしていた。
仲間はいるのだ。
熊と、うさぎと、ペンギン。
の人形が椅子に座っている、机を囲んでいるのだから

そして、私は買い置きしていたパンを頬張りながら
サンタに恋を綴っているのだ。






凍えている手を摩る、一人が居る。

12/22/2022, 12:01:53 PM