梅鉢リエル

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流れ星を見たよ、と旅先から帰ってきた5歳の男の子がお話にきてくれました。お願いごとした?と聞いたら、うん、と言うので、それは内緒なのかな?と更に聞いてみたら、いいよ、教えてあげる、と言うんです。彼の大好きなリンゴジュースを出しながら、話を聞くことにしました。

きっとかわいいことをお願いしているのだろうと思ってワクワクしていると、「らーめんって言ったら終わっちゃったよ」と元気に教えてくれました。

期待とは違ったけどほっこりした気持ちでラーメンについて聞いていたら、突然真顔になって私の正面にすっと体育座りするんです。意を決したように一つため息をついて話しだしました。

「流れ星はビュンて早いから間に合わなかったんだけど、終わったあとでもいいって言われたから、ママとお兄ちゃんが仲良くできますようにってお願いしたんだよ。」と。

歳の離れたお兄ちゃんの反抗期が始まっていて、ママと喧嘩することが増えたと聞いていたのでした。小さな心がとても心配していることを知り、胸がギュッとなりました。自分のお願い事ではなく、お兄ちゃんとママを想ったことがどれだけ素敵なことか、私は精一杯伝えたつもりです。

翌週、流れ星のお願いが届いた!と向日葵のような笑顔で走って報告に来た彼には、ママとお兄ちゃんとこっそりお話したことは内緒です。

4/25/2023, 12:32:57 PM