江戸宮

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先生が先生じゃなくて、アイドルをやっている夢を見た。
その世界の先生はいつもよりいい意味でも悪い意味でもキラキラしていて、知らない誰かに笑いかけていた。
夢でよかった。私の大好きな恋焦がれる先生が不特定多数の目に晒されてかっこいい、を売るなんて許せない。
不安になって時間も構わず電話をかけた。
暫くコールが続いて、こんな時間に…と思った所でぷつん、と音がしてもしもし?といつもの先生の声がした。

「せ、せんせぇ…」

「え、どうしたの?…なんか悪い夢でもみた?」

「……先生がアイドルになっちゃったりしたらいやです。わたしの先生じゃなきゃ…」

「アイドル…?話がよく見えてこないんだけど…俺がアイドルなんて無理だよ。貴方がよく分かってるじゃないの、」

慰めるようにそういった先生。
無理なんて嘘、私がいちばんわかってる。
先生はかっこよくて可愛くてもしなにか違ってたらアイドルになってても不思議じゃない。
四六時中先生を追いかけ回してる私が言うんだから…。

「、もう…何を見たのか知らないけど、この世界での俺は貴方の先生だよ。まだ早いし、もう一眠りしな。眠れないなら話し相手ぐらいにはなるけど?」

先生はエスパーみたい。
私の考えてることが手に取るように分かるみたいだ。

「…うん、電話、繋いでてください…っ、」

「貴方が眠れるまでね。」

どんな夢をみてももう、怖くない。
別の世界でアイドルをしていたとしても、私の世界の先生は私の先生なんだから。


2024.1.23『こんな夢をみた』

1/24/2024, 8:49:47 AM