夕陽が沈んでいき、暗くなっていく空。
星達は、夜空になるのを待っていた。
「た、大変だ!」
一つの星が、星達の元へ飛んできた。
「どうしたの?」
「なにがあったんだ?」
星達は心配そうに星の元へ集まる。
「星図がどこにもなくて……」
「ええっ!?」
「ほ、本当に!?」
星図がなくなったことを伝えると、星達はパニックになり、その場でぴょんぴょん跳ねたり、走り回る。
星図とは、星達が夜空のどこに並ぶか示してくれる図のこと。
星達は毎晩、星図を見て配置についているので、星図がなくなって大混乱だ。
「どどどどうする?もうすぐ夜になっちゃうよ?」
「んんんん……仕方ない。今日は好きな所に並ぼう」
「それしか方法はないか……」
夜空になると同時に、星達は空へ向かって飛んでいった。
「パパー、今日のおほしさま、なんかへん」
「ん?あー……ほんとだ。なんだありゃ」
親子が見上げた先の夜空には、星達が一ヶ所に集まって輝いていた。
10/16/2025, 11:45:53 PM