敬具

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  『無色の世界』

 無色とは何を持ってして無と云うのだろうか。

 なんの色にも染まっていない状態。
 水の中から眺める水面の反射のように光を感じ。
 日陰の中の冷んやりとした暗さから影を感じる。

 視覚的情報から色を感じることができないというのは
 同時に何も見えないということである。
 赤も青もその狭間の少しの紫も見えない無色の世界。
 色の輪郭を捉えられず、
 ただ光と影のみを享受する他ならない。

 無色とは。
 物体に色がついていない状態や、彩度がない状態。

 ぼくらの世界は色ありきで成り立っている。
 色が失われた無色の世界は、ただ漠然と──

 恐怖のみを残すだろう。

 

4/18/2026, 10:14:20 AM