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二人にしか判らない言葉で話す時
二人にしか知り得ない思い出を語る時
ふと「二人だけでいいよ」と
そんなふうに思ってしまう
僕をどうか詰ってほしい
なぜなら君は僕とは違うから
君と離れてしまった途端
上手く生きられなくなった僕と違う
君はきっと僕無しでも、
なんて言ったら君はきっと本気で怒って
口を聞いてくれなくなるだろう


どうして君は僕にこだわるの?
どうして僕を選んだの?
どうしてそんなに優しくするの?
本当に分からないんだ
分からないから不安なんだ
痛いんだ
いつか君がふっと僕に飽きてしまうような妄想が
確かに幸せなのに常に脳裏から離れないんだ


いつかに君が失恋をした時
一緒にカラオケで散々歌った
突然君は持ち込んだプチシューを
「口開けて」と言って僕の口に突っ込んだ
目を白黒させながら噛み締めたそれは
ラズベリーの味だった
君は椎名林檎の歌を自棄になって歌っていた
僕は口の中の甘酸っぱさを噛み締めていた

3/21/2023, 4:00:42 PM