好き、嫌い、好き、嫌い。
貧相な花をちぎりながら、そう呟く少女がそこに1人、佇んでいた。
なんだか、どこかで見たことがあるような、そんな感じがしたから、なんとなく話しかけた。
何をしているのと、そう尋ねると、少女はこう言い放った。
すきだったひとをね、さがしてるんだぁ
でもね、みつからないの
だから、おはなさんに、そのこのことを、おしえてもらってるんだよぉ
その瞬間、僕は小さい時に好きだった子のことを思い出した。
その子もよく花占いしてたっけな。
そうぼんやりしていると、少女にどうしたのだと話しかけられた。
僕は、ただ昔のことを思い出したのだと言い、つい詳しく話してしまった。
その時だった。
少女の姿が変わり果て、一瞬のうちに僕を飲み込んだ。
ああ、やっと見つけた。やっと一緒だと、少女は言った。
そういえばあの子は死んだはず。
じゃあこの子は、、、
その真相を、僕は知る由もなく、飲み込まれていった、、、
6/12/2024, 1:08:01 PM