俺はきっと、君のことなんか好きじゃない。
気付くのが遅すぎたんだ、恋に色づく君の横顔がこんなにも綺麗なこと。
「あー!絶対今の子先輩のこと好きだ!」
「そんなの分かんねーよ、用事があっただけだろ?」
「ふふ、女の勘を侮るなよ少年?」
そう言ってはにかむように笑う、薄く色付いた頬。
あぁ、また君の事を好きな俺が揺らぐ。
自分本意で最低な俺が出てきてしまう。
「...なぁ、放課後暇?」
どうか、どうか俺が最低な奴になる前に
今日まで耐え抜いた健気が無駄になる前に
その女の勘とやらで気付いてくれ。
【溢れる気持ち】
2/5/2024, 11:48:13 AM