「きっと幸せになれるはずよ」
大丈夫だからと頭を撫でられ、抱き締められた日々は終わり。瞬きで明日を見送るだけの人生へ。それも今や沈殿して、微かな対流には浮かばない。
「だって、みんなに愛される性格をしているもの」
そうかもしれない。
「楽しいことを見つけるのは得意でしょう?」
そう、なのかもしれない。
「昔から運が良かったじゃない」
そうだったのかも、しれない……
「幸せになれるわ。絶対に!」
魔法はとっくに消えたけど、呪いは解けずに付いてくる。きっと幸せになれるから、幸せになるために、しあわせにならないといけない。
乾いた空気に泥沼が固まって、身動き取れなくなっても尚、もがき続けるひと。両の手のひらが合わさった瞬間、誰か微笑んだようで。
【祈りの果て】
11/13/2025, 2:14:51 PM