烏羽美空朗

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俺が抱く愛情は、いつでも微熱から始まっていた。

一日中読書をしていることを、俺は何とも思っていなかった。ただ、己の人生には欠かせない行為、心臓を動かすのに必要不可欠な要素。

しかし、他の子供たちといて気づいた。
俺は、読書を愛している。
その時やっと、俺は自分の高熱に気づいたのだ。

ただひたすらに散歩することを、俺は何とも思っていなかった。ただ、小説を書くときのネタ集め、頭を空っぽにして世界に向き合う時間。

しかし、並ぶ自己啓発書を見て気づいた。
俺は、散歩を愛している。
その時やっと、俺は自分の高熱に気づいたのだ。

彼女と見つめ合えることを、俺は何とも思っていなかった。ただ、彼女は物好きなだけ、興味がなくなれば、俺は再び一人だ。

しかし、彼女が亡くなって気づいた。
俺は、彼女を愛していた。
その時やっと、俺は自分の高熱に気づいたのだ。

過ちに、気づいたのだ。

微熱

11/26/2022, 1:06:27 PM