暮仁

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いつか、少しだけ、触れてみたいと思ってた。
華奢な肩のその人間の背中に。
こんな気持ち悪いこと言えないけど、
驚いたきみが僕の手が冷たいことを叱って
ぎゅっと握ってくれることを、少しだけ夢見た。

もし、君に羽があれば。驚かせずその背に触れられるのだろうか。

君と僕に、もし、羽が生えても。
僕は君の手の、その温もりに驚きたい。
君と僕に羽が生える前に、
僕は君を驚かせておきたい。この手の冷たさで。




・君の背中

2/9/2025, 5:48:44 PM