遥か遠くの宇宙の外、空間が捻じ曲がってあらゆるものがひしめき合ってまさしく混沌とした空間、そこに彼は立っていた。時空を管理する彼はビックバンよりも遥か前からこの場所にいた。彼こそが所謂神である。神は退屈であった。ビックバンによりできた幾つ物並行世界を観測するのが。
神はある日思いついた。それはそれはとても面白いお遊戯である。神は早速その遊戯を実行した。
まず神が下界におりて囁くのだ。
未来を見たく無いか?と。一つ目の世界は愚かな欲に溺れて自滅した。二つ目の世界はやがて訪れる死の未来に恐慌した。三つ目の世界は生きる気力を失った。
世界を息をするように破局に導いた神がみると最後の世界になってしまった。
そしていつも通りの手段を使って問うた。
しかし彼らはそのすべてを断った。神は遊戯の通りには行かなかったが愉快だった。新しい玩具が手に入ったと喜んだ。この世界なら好き勝手しても耐えてくれるという期待があった。さあ遊戯を始めよう。
4/21/2024, 12:56:30 PM