警戒心を露わにした、貼り付けた笑顔。これ以上踏み込んでくるな、と予防線を張られた。けれど、根は真面目の負けず嫌い。興味が無いように見えて、その実何気ない会話や動きを素早く吸収して真似てみせる。目が合いそうになれば反らされてしまうが、こちらを見る貪欲な目はいつだって獲物を狩るもののようだった。そんないじらしさが可愛く思えた時にはすでにもう遅く。初めの頃の社交辞令のような笑みではない、年相応に笑う顔は、そう、それはまるで。『朝日の温もり』だ。
6/9/2024, 3:09:07 PM