ミキミヤ

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玄関を開ければ、白いもふもふが私を迎えてくれる。『サモエドスマイル』と呼ばれる可愛い表情で、フサフサの尻尾をブンブン振って駆け寄ってきて、全身で「おかえり」を表現してくれる。

「わー!ただいまー!会いたかったぞー!」

私は荷物を置いてしゃがみ、愛しいもふもふを腕の中に迎える。もふもふ、ふわふわ、あったかくて、これだけで最高に癒やされる。

「よーしよしよしよし、可愛いなあキミは。本当に最高に可愛い。あー、たまらん。大好きだぞー!宇宙一愛してるぞー!もうbig love!だわ!マジで!」

わしゃわしゃともふもふを撫で回しながら言えば、返事をするように「ワン!」と一声鳴いてくれた。「ボクも大好き!」とか「ありがと!」とかそんな意味かなって勝手に解釈して、また愛しくなる。

「おかえりー!ご飯できてるわよ!早く手洗いしていらっしゃーい!」

廊下の奥から母さんの声がした。
私はそれに「はーい!」と応えて、荷物を手にして立ち上がった。その脇に愛しいキミ。廊下を進めば、夕食のいい匂いが鼻腔をくすぐった。
ああ、幸せだな、大好きだな、って私は思った。

4/23/2025, 7:16:39 AM