誰かのためになるならば
―この身がどうなろうとも、未来のある誰かのためになるならば―
そう言って、剣の光に包まれる勇者の姿や、魔法陣に包まれる魔法使いの姿。
一生懸命見ていたアニメの中にある「絶対的役割」のある世界。
主人公の生き生きとした表情や、困難に打ち勝った後に訪れる幸せな世界。
幼少期から大好きだったそれは、大人になった今も変わることはなかった。
その世界を楽しめる自分は、アニメの世界にあるような「絶対的役割」のある主人公とは全く異なる人生を歩んでいる。
この世には残念ながら戦争が存在するものの、魔法も魔族もない。
しかし、誰かのための勇者や魔法使いは存在している。
誰かは時に誰かの勇者や魔法使いになる時がある。
私にとっての勇者や魔法使いはもう現れているのだろうか。
7/27/2023, 7:27:42 AM